ホントは深いダクトの世界

決して表舞台に出るものではありませんが、お店、飲食店の中で、重要な役割を演じているものの1つにダクトがあります。設備機器の中でも目立たないものではありますが、このダクト、決して侮ることはできません。今回は、そんなダクトについて見ていきます。

〇ダクトの種類、ダクトと1口に言っても?!

 ダクトと1口に言っても、色々な役割、種類があります。

 ・空調ダクト お店の中の温度や湿度を快適に保つためのものです。

 ・給排気ダクト お店の換気を行い、汚れた空気の排出、新鮮な空気の取り入れを行い

ます。

・排煙ダクト 煙を外に出すためのものですが、飲食店以外でも使われています。

・厨房排気ダクト 飲食店になくてもならないもので、調理の際に発生する煙や油や臭

い、それに調理場の熱を排出してくれる役割もあります。

これらのダクトが役割分担を果たすことで、お店の快適さが保たれています。

〇ダクトは飲食店の業種によって左右される?

 ダクトの種類についてはだいたい理解していただけたかと思いますが、飲食店の業種によって、必要とされる能力等が違ってきますが、次の3つに分けて考えられています。

 ・重飲食

厨房で大火力で調理を行うもので、ダクトには煙や臭いそれに油といったものを大量に処理することが求められます。中華料理店や焼き肉店、焼き鳥屋等がこれに該当します。これらのお店では、店内は勿論、周辺にも配慮が必要となってきますから、ダクトの取り付け位置、方法にも注意が必要です。

・飲食

厨房で火を使って調理を行うが、先ほど紹介した重飲食ほどの負荷がかからないもののことです。普通のレストランや和食店等がこれに該当します。

 ・軽飲食

  飲み物の提供などがメインで、食べ物の調理は軽食程度のもの、例えば、カフェやスナック、ラウンジ等がこれに該当します。

〇お店に合ったダクトを選ばないと?

 ダクトの種類や飲食業の業態ごとのダクト選びの考え方について紹介しましたが、お店にあった性能、スペックのダクトを選ばないとどういった事態を招いてしまうのでしょうか。

 ・アンダースペックのダクトを設置

  特に重飲食に該当するような飲食店で、アンダースペックなものを選ぶと店内は、「煙や臭いが充満する。」「フロアも厨房も暑すぎる。」「いつも油っぽくなってしまう。」「換気が不十分。」といった状態になってしまい、快適に過ごしていただくことは出来ません。

 ・オーバースペックのダクトを設置

  飲食や軽飲食といった業種で、オーバースペックのダクトを設置すると、今度は、「音がうるさい。」「空調(エアコン)が効かない。」「光熱費が高くなる。」といったことになり、こちらも困りものです。

今回は、飲食店の営業を縁の下で支えるダクトについて見て来ました。単純そうで複雑なダクトの世界ですから、お店の業態、サービス、営業形態、周囲の状況等色々なものを考慮しながら選ぶ必要があります。店舗デザイン建築.COMは、そんなお店、一軒一軒に合ったダクトを選んで、あなたの飲食店を応援させていただきます。

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